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英語の構造を捉えること

 少し前に「英語を学ぶことについて」という記事の中で、「英語は英語の仕組みから考えなくてはいけない」という事を書きました。
 実際に教室を運営し、日々、高校生の指導とその内容を検討しているといろいろなことがあります。いろいろなことを私たちも学びます。
 先日の文章は、あまりにも概略的でありすぎたかもしれません。日々の具体的な指導とその内容の検討から、もう少し詳しく書いた方が良いかな、と思いました。
 以下はその補足です。



 英語は言語です。これは極めて大きなことです。本質的、とても重大なことなのです。受験用だろうとなんだろうと言葉であることに変わりはありません。

 言語であるならば、たくさん耳にして、口にしてみて、読んで、書いてみるということは、絶対に必要です。その圧倒的な量の差をセンスで埋めることは極めて困難です。
 しかし、かといって留学するように、日常的に大量の英語に接し続けることはできません。
 またドイツ語を母語にしている人が英語を学ぶとき、その言語の壁を、日本語を母語にしている私たちからすると驚くほど簡単に越えていきます。ドイツ語と英語のあいだ、あるいは中国語と英語のあいだにある壁と日本語と英語のあいだにある壁は想像を絶して大きなものがあるのです。日本語と英語の言語の構造が根本的に異なるのです。そこには大きな壁、深い溝が確かにあるのです。

 だから英語は留学するような事でもないかぎり、つまり、日常的に膨大な量の英語に触れると言うことでもない限り、
自然になんの苦労もなく英語が身につくということはあり得ない
のです。どうしても
文法や文法的理解を踏まえた英語の学習が絶対に必要
になるのです。根本的に異なるものだから、理屈による整理が必要になるのです。

 長文を大量に読むことはとても大切です。
 センター試験や二次試験の英語もかなりの長文です。かなりの速度で読みこなさないと処理できません。英語を英語の語順のままに読み下していくようになれることは非常に大切です。
 けれど、英語のままに読むと言うことは、まず第一に英語を英語の論理と仕組みに即して構造的に分析できるようにすることです。ここを誤解しないで欲しいのです。
 比較的やさしめの英文で英語になれること、頭から英語の語順で読む感覚をつけることは大切ですが、その単純延長線上に「構造的分析ができる力」は、ついてきません。

 こういうことがあります。
 「この英語は間違っているのかな?どうかな?間違ってはいないけどおかしな表現になっていないかな?」と思い、その判断ができないとき、英語圏の人に直接聞いてみるといいと思います。そのとき、正しい間違っているの判断はしてくれます。けれど特別な教育を受けたことがある人でなければ、論理的にその正誤の判断をしてくれることはほとんどありません。
 「いや、そうはいわないなぁ。何かヘンだよ、それ」とか「うーん、間違っているとはいえないけど、何か奇妙な感じがするね」と言ってくれるだけです。(but too strange でも、奇妙すぎるね と私も何度言われたことだろう?) 「どうして?」とたずねてもたいていは「うーん、どうしてかなぁ」と考え込んでしまいます。
 それは私たちが、日本語を文法的に説明して、といわれてもなかなかできないのと同じ事です。

 私たちが英語を使えるようになるためには、文法的理解を抜きにはできないと考えてください。

 まず最初はガチガチに直訳できるようにしてください。

 がちがちの直訳とは、英語の構造がきちんと日本語の構造に置き換えられているような訳です。英語から和訳する。その和訳を英語に直すとき、大体同じ同じような英文になる。そういう訳だと思ってください。受動態は受動態で訳す。勝手に主部と述部を入れ替えて能動態にして訳すというようなことはしない。英語の文構造をしっかり押さえられるようになってから、なめらかな日本語にする作業をするようにしてください。

 英文を分析するというのは、一個一個の語を、英語の仕組みにのっとって捉えていく作業です。語の意味というのは文脈と構造において初めて確定します。だから英語の構造の中でつかみきる必要があるのです。

 まずは文型です。その中でSVです。

 例えば、He cooked me breakfast. 「彼は、私に、朝食を作った。」

 この、「は」「に」「を」が日本語ではとても大切です。その助詞が語の「格」を決め、文の構造を確定し、意味を決定します。しかし、この助詞は、英文のどこにも存在しません。heを辞書でいくら調べても、『彼は』という訳はありません。「彼」でしかありません。
 では、格助詞の「は」はどこから生まれてくるのか?
 それは He が<S=主語>だからです。そして<me=IO>、つまり間接目的語の位置にあるから、私に「に」がつき、breakfast が直接目的語の位置にあるから「を」が付くのです。それ以外の理由はないのです。だから5文型は、とても大切なのです。この理解がないと、本当は英語を日本語に翻訳することができないのです。

 では、どうやって主語、述語、目的語などを確定していくのか? そのために文法や品詞などの知識が必要なのです。

 もっと複雑になれば、いったい何が主語なのか、何が述語動詞なのか、何が目的語なのか、それを掴むこと。それができないと日本語に翻訳することができない。また基本的な動詞になると様々な意味があります。それは日本語と英語とのズレでもあります。その際、どの文型をとっているのか、どういう前置詞が来ているのか等々から意味を判断していかなくてはなりません。そういうことが大切なのです。だから辞書は必ず用例を見ないといけないのです。
 この辺は英語学習の根幹です。もっとも辛いところでもあります。けれどここをしっかりやっておかないと正確に英語を捉えることはできなくなります。
 逆にこうした基礎がある程度固まっているならば、どれほどその後の勉強が楽になるか。計り知れないものがあります。
(高木)

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