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数学の学習について 問題を解くこと(1)

(1)              問題を解くことは、

(ア)    問題で与えられた条件をすべて踏まえ、吟味し、

(イ)    定義・定理に立脚し、また既知の解法があれば、それを媒介にし、

(ウ)    条件から結論を引き出すこと。

です。たったこれだけのことです。シンプルに言えば条件からその帰結を引き出す。これだけのことです。実はこのことしかやっていないのです。別言すれば<すべては問題文とその条件のなかにある>のです。

 

いわゆる「解法」というものは、このプロセスをパッケージ化=ブラックボックス化したものです。だから知っていれば便利だけれども、中身を知らないと使い回せません。

 

 また、例えば解法が1000あるとして、数学の問題はもっとはるかに多い。つまり数十倍、数百倍ある問題を、その1000に帰着させることが最も重要な課題になるわけです。既知の解法を2000にしたところで実は事態はそう変わらない。いわば200倍が100倍になるだけのことです。たいして変わりません。知らないより知っていた方が良い。知らないこと困ることもある。けれども多くことを知っていれば解けるわけではないと言うことです。

 この<帰着させる>プロセスは、問題を解くという基本的なプロセスを踏まえなければ身につかない。

 

(2)              問題を解くこと 解答を書くこと

(ア)    数学的センスについて

       数学的センスがある生徒もいます。正当な、正規のプロセスを経なくても解答の見当がついてしまう。図形的直観からほぼ値はこれ、と分かってしまう。そういう生徒は確かにいます。

       そういう数学的センスはあった方が良いけれども、まず問題を解くときには不可欠なものになりません。その手前の作業が決定的なのです。この手前の作業については後で述べます。

(イ)    微妙な、しかし決定的な混乱ないし混同

       問題を解く

1.         問題の条件を解きほぐし、使える定理や公式を吟味し、要求されている結論にむかっての筋道を探っていくプロセス。

2.         分析的で問題の本質を探っていく思考の働き。

       解答を作り上げる

1.         すでに貴保的な方向が捉えられ、ゴールの姿が見えた中で、問題から帰結まで一つの論証として筋道を立ててプロセスを描き上げること。

2.         演繹的・総合的で、見えている帰結に向かって論理を構築していく思考の働き。

       これらは全く違う。論理学的にも<帰納法>と<演繹法>はお互いに補いながら、まったく逆方向を向いているプロセスです。そして問題を解き、解答を書き上げるためには、まず分析的・帰納的にその本質を掴み、その上で演繹的に展開していくことになります。

       これらを混同しているケースが非常に多い。問題を掴み、ゴールが見えるだけで良しとするケース(解答としてキチンと書き上げることをしない。これは採点外になってしまいます)、逆に、いわば問題を解く=解きほぐすことをせずに解答を書き上げようとするケース。これは問題が解けません。知っている場合は解けるけれども、ちょっと見知らぬ問題になると全く解けなくなる。

(ウ)    解きつつ考える、考えつつ解答を書き、解答を書きつつ細部を詰めていく。

       それらの総合的な働きが<問題を解く> という行為です。その一つのプロセスが欠けていると結局、最終的な答案の形になって提出することができません。

       今回は特に、問題を解きほぐすために私や講師が半ば無意識にやっていることをまとめました。

       もう1枚にそれをまとめました。特に必要な人は自分が勉強するときの壁にでも貼っておいてください。そしてつねに、すべてやるべきことをやっているかどうか確認してください。そのうち慣れたらいちいち見なくても自分でテキパキとできるようになるから。それまではいつも指針にするようにしてください。

以下、続く (高木)

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