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これはある講師にうったメールをブログ用にリメイクしたものです。
夏休みにクラス授業がありました。一つ発見がありました。指導に還元してください。
生徒の多くが手が動きません。本当に手が動かない。その生徒たちの手が動くのは、問題が捉えられてこうすればいいということが分かってからです。
ここに大きな課題があります。なんというかな、泥臭く問題に分け入っていくことができないのです。手が動かない生徒はほとんど同じ状態だと思います。
生徒とやりとりしましたが、<問題を解くこと>と<問題の解答を書き上げること>が同じになっていて、後者しか自分はやっていないと思う、といっていました。
つまり、条件を書き出し、式をいじり、図を描き、グラフにしてみる。またそれを描き直してみる。そういうプロセスが非常に弱いのです。
問題をつかみ、入り口を見つけるために手を動かす、ということをこれまであまりやったことがないのです。力があるとそれである程度解けてきてしまうのです。だから問題を捉え解くこと=解答を書くことだと思っていました。違いますよね?その手前のところが決定的に大切です。
できない生徒ではないです。むしろ良くできる生徒です。しかし壁に直面しています。私は今回、その壁を突き抜ける道を見つけたと強く感じています。これで突破できると確信を持ちました。
講師はちょっと意地悪になってください。
極端に言えば、教えない。自分で考えさせ、試行錯誤させ、発見させるような指導をお願いします。泥臭く手を動かしてみることを覚えさせてください。
クラスをやって本当に良く分かりました。
確率漸化式などで結構厄介なもの、なかなか法則が見つけられないようなものがありました。私はn=10までを3回数えなおしました。約20分。最初、スマートに解こうとして、いくつか試行錯誤して道が見つけられず(後から発見しましたが)、仕方ない、いったん数えてみるか、と数えました。1回目に何となく法則を掴み、少し整理して2回目にそれがはっきりして、3回目は立式する観点から整理しました。つまり30回数えているわけですね。思いっきり泥臭くやりました。けれども30分以内には解けています。まぁ許容範囲内ですね。凡人には仕方ないです。
でも生徒たちはn=3とか4とかを1回数えて「わからん」と言っている。
「そりゃ当たり前だ」と言いました。私が泥臭く30回数えているなら、君たちは50回くらい数えなさいと言いたいところです。言いたいだけでなく、実際に言いましたが。
けれどそれが現実です。
泥臭く手を動かしてしか発見できないことがあります。
それを生徒に味あわせてください。
ある生徒は、自分は解答をつくっているけど、問題を解いているという実感がない、本当に自分は問題を解いているといえるのかな、と時々思っていたといってました。ここがカギだと思います。
* * *
これは相当普遍的な課題だと思います。思いあたる生徒はたくさんいるのではないかな?
私は大型の融合問題などだと1問解くのにA3の紙を3,4枚使います。これは昔から変わりません。受験生だった頃はノートをつくらない主義だったこともあって(これはまねしたらダメですよ)、毎日20枚とか30枚くらい使っていたのではないかなと思います。ボールペンが1日4,5センチくらい減るくらいだったから。そして問題が解けない方がたくさん紙を使いました。
いまみんなを見ていると、ペンや紙の消費量が極端に少ないと思う。そして解けないときはほとんど何も書かれないままになっていることが多いです。
多ければいいわけではないけれども、たくさん書いているということは、それだけ自分に刻み込んでいるということだと思う。そうやってしか身につかないものが必ずあります。ここをさぼったらダメだよ。
(高木)