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現代文の授業から

 現代文の授業で渡辺一夫を読む。1939年、第二次世界大戦突入(ドイツのポーランド侵攻)直後の文章だ。ヒトラーやムッソリーニが権力を握り、日本はすでに中国との全面戦争に入っていた。こうした時代の中で、ものをまともにいうことができない時代の中で、多くの知識人と称される人々が戦争翼賛の文章を書き散らし始めているような状況の中で、なお「思想」や「倫理」の力に心の奥底で信頼し、それを決して捨てないという決意を込めた文章だ。
その渡辺の文章の粘り強い奥行きを高校生が捉えることは、ほとんど不可能だろうと思う。ときおり出題される例えば丸山真男などにしても、およそその全貌を掴んでの読解などのぞむべくもないように思う。

先日、石牟礼道子の文章(1996年センター試験追試)にも触れた。目の前の言葉から数百年の歴史を越えて、その向こう側を透視するような石牟礼道子の想像力の射程についていける高校生もなかなかいないだろうと思う。酷な出題だ。
けれどもそれが要求されている以上、くぐり抜けていくしかない。

ただ、良い機会だと思う。なかなかこうした文章に出会うことはない。受験のためだけに読むには惜しい文章だ。読み捨てるには価値がありすぎる文章だと思う。
いまは時間がないかもしれない。ゆっくり腰を据えて読むことはできないかも知れない。ならばできれば、その名前と、文章の手触りを心のどこかにとどめておいて欲しいと思う。
(高木)

★ときどき、直接には受験にかかわらないけれども伝えておきたいと思うようなことがある。それを受ける、受けないは受け手の自由に属する。しかし、いま、ここで言葉として伝えたいと思うことがある。
このブログには多分、ふさわしい内容ではないのだろうと思う。
だから別に自分のページを作りました。リンクを張りました。告知です。
http://parlabasso.dou-jin.com/
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